軽で寝るなら、軽キャブワゴンです。 スズキ エブリイワゴンの室内長は 2,240mm(国土交通省審査値)、三菱 タウンボックスも室内長 2,240mm・室内高 1,420mm(社内測定値)で、公式のシートアレンジに「フルフラット」があります。スーパーハイトワゴンのダイハツ タントは室内長 2,125mm、公式の「フルフラットモード」は前席を倒して後席を 50 度リクライニングした形です。ミニバンはトヨタ ノア/ヴォクシーが 2,805mm、SUV は RAV4・ハリアーが 1,880mm。以下の数値と文面は、各メーカーが公開している主要諸元表・カタログ・製品ページから取ったものだけです。
「フルフラット」は、メーカーごとの呼び名
同じ「後席を倒して寝る」形でも、公式の呼び名と説明は各社で違います。
| メーカー・車種 | 公式の呼び名 | 公式の説明(原文) |
|---|---|---|
| スズキ エブリイワゴン | フルフラット/フルフラットシート | シートアレンジの一覧に「フルフラット」「1名乗車 + 荷物」などと並記 |
| ダイハツ タント | 助手席フルフラット機構/フルフラットモード | 「リヤシートは50度にリクライニング可能。フロントシートを倒し、後席をリクライニングすれば、ゆったりくつろげるフルフラットモードが完成します。」 |
| 三菱 デリカミニ | フラットシート | 「休憩時はシートを倒して、のびのびゆったりリラックス。」 |
| トヨタ ノア | リヤフラットソファモード | 「後列すべてをフルフラットにすれば、パーキング時などに横になって休めます。」 |
| トヨタ シエンタ | フラットラゲージモード(最大2名乗車)/フロントシートフラットモード | 「3列シート車は5つのモード、2列シート車は4つのモードにそれぞれアレンジが可能」 |
「横になって休めます」とまで書いているのはトヨタ ノアの表記で、スズキは室内空間ページの写真に「*写真は駐車して休んでいる状態です。」という注記を付けています。三菱 デリカミニは「フラットシート」で、フルではありません。呼び名は寸法の基準ではないので、呼び名と室内寸法は別に見る必要があります。
メーカー公式の室内寸法
主要諸元表の室内長・室内幅・室内高を、公表している表記のまま並べます。同じ「室内長」でも、測定値の出どころが会社によって違います。
軽自動車(全長 3,395mm・全幅 1,475mm の枠)
| 車種 | 室内長 | 室内幅 | 室内高 | 公式の表記 |
|---|---|---|---|---|
| 三菱 デリカミニ | 2,315mm | 1,335mm | 1,400mm | 社内測定値 |
| 三菱 eKスペース | 2,315mm | 1,335mm | 1,400mm | 社内測定値 |
| スズキ エブリイワゴン | 2,240mm | 1,355mm | 1,420mm(ハイルーフ車) | 国土交通省審査値 |
| 三菱 タウンボックス | 2,240mm | 1,355mm | 1,420mm | 社内測定値 |
| ダイハツ タント | 2,125mm | 1,350mm | 1,370mm | 表記なし(カタログの主要諸元) |
エブリイワゴンの数値は、スズキが 2015 年 2 月 18 日の新型発表時のニュースリリースで「軽乗用車トップの 2,240mm の室内長をはじめ、クラストップとなる 1,420mm の室内高(ハイルーフ車)、1,355mm の室内幅を実現」と発表したものです。同リリースは「室内サイズとは、室内長・室内幅・室内高(ハイルーフ車)の寸法(国土交通省審査値)」と測定の基準まで書いています。三菱 タウンボックスの現行の主要諸元表は、同じ 2,240/1,355/1,420 を社内測定値として載せています。
スズキ エブリイワゴン の基本データ更新日 2026年9月22日
| メーカー | スズキ |
|---|---|
| 公式ページ | https://www.suzuki.co.jp/car/everywagon/interior/ |
| 公式スペック |
|
| 公式の注意書き | 走行中は、荷物が移動し、運転の支障とならないようしっかりと固定または収納してください。 |
出典:
- スズキ 四輪製品ニュース 2015年2月18日「新型軽商用車「エブリイ」新型軽乗用車「エブリイワゴン」を発売」(確認日 2026-09-22)
- 同ニュースリリース(PDF・室内サイズと測定の基準)(確認日 2026-09-22)
- スズキ エブリイワゴン 室内空間(確認日 2026-09-22)
ミニバン
| 車種 | 室内長 | 室内幅 | 室内高 | 公式の表記 |
|---|---|---|---|---|
| 三菱 デリカD:5 | 2,980mm | 1,505mm | 1,310mm | 表記なし(主要諸元) |
| トヨタ ノア(ハイブリッド車) | 2,805mm | 1,470mm | 1,405mm | 社内測定値 |
| トヨタ ヴォクシー(ハイブリッド車) | 2,805mm | 1,470mm | 1,405mm | 社内測定値 |
| トヨタ シエンタ(7人乗り) | 2,545mm | 1,530mm | 1,300mm | 社内測定値 |
| トヨタ シエンタ(5人乗り) | 2,030mm | 1,530mm | 1,300mm | 社内測定値 |
シエンタの主要諸元表は、室内長を 7 人乗り 2,545mm・5 人乗り 2,030mm と乗車定員で分けて載せています。同じ車体でも、公式の室内長として出ている数値が 515mm 違うということです。
SUV
| 車種 | 室内長 | 室内幅 | 室内高 | 公式の表記 |
|---|---|---|---|---|
| トヨタ ランドクルーザー250(7人乗り) | 2,685mm | 1,600mm | 1,190mm | 社内測定値 |
| トヨタ RAV4 | 1,880mm | 1,525mm | 1,220mm | 社内測定値 |
| トヨタ ハリアー | 1,880mm | 1,520mm | 1,215mm | 社内測定値 |
| トヨタ ヤリス クロス | 1,845mm | 1,430mm | 1,205mm | 社内測定値 |
| トヨタ カローラ クロス | 1,800mm | 1,505mm | 1,260mm | 社内測定値 |
トヨタ RAV4 の基本データ更新日 2026年9月22日
| メーカー | トヨタ自動車 |
|---|---|
| 公式ページ | https://toyota.jp/rav4/usability/ |
| 公式スペック |
|
出典:
- トヨタ RAV4 主要諸元表(2026年9月版・PDF)(確認日 2026-09-22)
2 列の SUV の室内長は 1,800〜1,880mm で、軽のタント 2,125mm より短い数値が並びます。ルーフのオプションで室内高が下がる車種もあり、RAV4 はパノラマムーンルーフ装着時に室内高 1,210mm、ハリアーは調光パノラマルーフ装着時に 1,185mm、カローラ クロスはパノラマルーフ装着時に 1,210mm と公式に書かれています。
載せたのは、寸法をメーカーの公式ページ・公式 PDF で読めた車種だけです。三菱 アウトランダーPHEV は、公式のグレード別表に室内長 1,920mm と 2,450mm が混在していて、どのグレードがどちらかを公式ページだけでは特定できなかったため外しました。
室内長の順位は、寝床の順位ではない
軽の表でいちばん長いのはデリカミニと eKスペースの 2,315mm で、エブリイワゴン・タウンボックスの 2,240mm より 75mm 長い数値です。それでも編集部が軽キャブワゴンを先に置くのは、次の 3 つが公式の記載から読めるからです。
- 室内高が 1,420mm ある(エブリイワゴン・タウンボックス)。デリカミニと eKスペースは 1,400mm、タントは 1,370mm
- 公式の呼び名が「フルフラット」である。デリカミニは「フラットシート」、タントの「フルフラットモード」は前席を倒して後席を 50 度倒した形
- 公式が荷室の数値を出している。スズキは「4人乗っても最大1,123L」(ハイルーフ車。リヤシートスライドを最前端にした際の数値。VDA=ドイツ自動車工業会の定めたトランク容量測定方法)と公表しています
そして、今回開いたトヨタ・三菱・ダイハツの主要諸元表とスズキのニュースリリースに、後席を倒したあとの平らな面の長さを示す項目はありませんでした。 室内長は室内全体の寸法として公表されている値で、寝床の長さとして公表されているわけではありません。床側の数値を出している例はタントのカタログで、荷室フロア高 580mm、開口幅 1,007mm、開口高 1,061mm、ステップ高 359mm(いずれも社内測定値)が図に入っています。
ダイハツ タント の基本データ更新日 2026年9月22日
| メーカー | ダイハツ工業 |
|---|---|
| 公式ページ | https://www.daihatsu.co.jp/lineup/webcatalog/tanto/index.htm |
| 公式スペック |
|
| 公式の注意書き | 安全のため、シートの背もたれを必要以上に倒した状態で走行しないでください。シートベルトの性能が十分に発揮されない場合があります。 |
出典:
- ダイハツ タント WEBカタログ(PDF)(確認日 2026-09-22)
- ダイハツ タント WEBカタログ(目次ページ)(確認日 2026-09-22)
段差を埋める前に、公式が出している「動く量」を見る
フルフラット化でまず効くのは、倒す角度ではなくシートの前後移動量です。各社が公式に出している数値を並べます。
| 車種 | 公式が出しているシートの移動量 |
|---|---|
| ダイハツ タント | 運転席ロングスライド 540mm(メーカーオプション)、助手席ロングスライド 380mm、リヤシート左右分割ロングスライド 240mm、リヤシート 50 度リクライニング |
| 三菱 デリカミニ | 「後席は320mmものスライド量を実現。」 |
| スズキ エブリイワゴン | 「後部座席は左右それぞれ独立して動き、前後に180mmスライドできます。」 |
| トヨタ ノア(8人乗り) | セカンドシートに 705mm のロングスライドが可能な 6:4 分割チップアップシート、シートの間 185mm |
前席と後席をどちらに何 mm 寄せられるかで、平らにしたい区間の位置が変わります。マットとベッドキットで段差を埋める手順はベッドキット・マット:フルフラットの作り方(車種別)にまとめています。
走るときは、必ず元に戻す
シートを倒した状態での走行について、各社は公式に注意書きを出しています。引用します。
- ダイハツ タント カタログ:「安全のため、シートの背もたれを必要以上に倒した状態で走行しないでください。シートベルトの性能が十分に発揮されない場合があります。」
- トヨタ ノア・シエンタ 使い勝手ページ:「標準状態以外のシートアレンジにすると走行できない場合や、ご注意いただきたい項目があります。必ず取扱説明書をご覧ください。」
- 日産モータースポーツ&カスタマイズ「エクストレイル マルチベッド」:「※ベッド展開状態での走行はしないでください」
スズキも室内空間ページの写真に「走行中は、荷物が移動し、運転の支障とならないようしっかりと固定または収納してください。」と付けています。
SUV で寝る形を純正で用意している例
SUV の室内長は 2 列車で 1,800〜1,880mm ですが、ベッドを架装したカスタムカーがあります。日産モータースポーツ&カスタマイズ(カスタマイズ事業部)の「エクストレイル マルチベッド」は、公式ページで「セカンドシートを寝かせベッドマットを展開すれば、大人2人が横になれるスペースに早変わり(許容荷重 : 150kg)。ベッドマットはタフなCORDURA®生地を採用。」「ベッドは、大人2人が寝てもゆったりできます。」と説明しています。ベッドマットの脚は取り付け・取り外しができ、前側の 2 枚はベッド下のスペースにも収納できると書かれています。
同じカスタマイズ事業部のラインアップには、キャラバン マルチベッド、NV200バネット マルチベッド、セレナ マルチベッドもあります。NV200バネット マルチベッドの公式ページは「広くてフラットなベッドで、大人2名がゆったりと休むことができます。」、テーブルサイズを「タテ350mm× ヨコ565mm× 厚さ40mm 高さ525~725mm(20mm ごと10 段階調整)」と公表しています。
自分の車の場合は、どこを見るか
| 読者の条件 | 公式の数値で確かめられること | 確かめられないこと |
|---|---|---|
| 1 人で横になりたい | 室内長・室内高(軽キャブワゴンは 2,240mm・1,420mm) | 倒したあとの平らな面の長さ |
| 大人 2 人で寝たい | 室内幅(軽は 1,335〜1,355mm、ミニバンは 1,470〜1,530mm) | 2 人が並んだときの実際の余裕 |
| 起きたまま着替えたい | 室内高(シエンタは「室内に開放感をもたらす、室内高1,300mm。小さなお子さまなら、立ったままでの着替えも可能です。」) | 大人が立てるか |
| 荷物も積んだまま寝たい | 荷室容量(エブリイワゴンは最大 1,123L・VDA 方式)、シートの移動量 | 荷物を積んだ状態での寝床の形 |
右の列は、メーカーが公表していない項目です。ここは自分の車のシートを倒して、床の段差と長さを測るしかありません。
向かない人
- SUV で身長を伸ばして寝たい人。今回確認した 2 列 SUV の室内長は 1,800〜1,880mm で、軽のタント 2,125mm より短い数値です。3 列のランドクルーザー250 は 2,685mm です。純正で寝る形を用意している例として確認できたのは、日産モータースポーツ&カスタマイズがカスタムカーとして売っているマルチベッドでした
- 「フルフラット」の表記だけで選びたい人。同じ形をスズキは「フルフラット」、三菱は「フラットシート」、トヨタは「リヤフラットソファモード」と呼んでいて、呼び名から寸法は決まりません
夏と冬の装備は夏の車中泊の暑さ対策と電源、寝るときの換気と一酸化炭素は換気:結露と一酸化炭素、危険の数値は車中泊の危険は一酸化炭素とエコノミークラス症候群にあります。
出典
- ダイハツ タント WEBカタログ(PDF・主要諸元とシートアレンジ)(確認日 2026-09-22)
- ダイハツ タント WEBカタログ(目次ページ)(確認日 2026-09-22)
- スズキ 四輪製品ニュース 2015年2月18日「新型軽商用車「エブリイ」新型軽乗用車「エブリイワゴン」を発売」(確認日 2026-09-22)
- スズキ 同ニュースリリース(PDF・室内サイズの数値と測定の基準)(確認日 2026-09-22)
- スズキ エブリイワゴン 室内空間(シートアレンジ「フルフラット」)(確認日 2026-09-22)
- 三菱自動車 タウンボックス 主要諸元(確認日 2026-09-22)
- 三菱自動車 デリカミニ 主要諸元(確認日 2026-09-22)
- 三菱自動車 デリカミニ 特長(シートアレンジ「フラットシート」)(確認日 2026-09-22)
- 三菱自動車 eKスペース 主要諸元(確認日 2026-09-22)
- 三菱自動車 デリカD:5 主要諸元(確認日 2026-09-22)
- トヨタ ノア 主要諸元表(2026年9月版・PDF)(確認日 2026-09-22)
- トヨタ ノア 室内・使い勝手(リヤフラットソファモード)(確認日 2026-09-22)
- トヨタ ヴォクシー 主要諸元表(2026年9月版・PDF)(確認日 2026-09-22)
- トヨタ シエンタ 主要諸元表(2026年8月版・PDF)(確認日 2026-09-22)
- トヨタ シエンタ 室内・使い勝手(シートアレンジ)(確認日 2026-09-22)
- トヨタ RAV4 主要諸元表(2026年9月版・PDF)(確認日 2026-09-22)
- トヨタ ハリアー 主要諸元表(2026年8月版・PDF)(確認日 2026-09-22)
- トヨタ カローラ クロス 主要諸元表(2026年7月版・PDF)(確認日 2026-09-22)
- トヨタ ヤリス クロス 主要諸元表(2026年8月版・PDF)(確認日 2026-09-22)
- トヨタ ランドクルーザー250 主要諸元表(2026年4月版・PDF)(確認日 2026-09-22)
- 日産モータースポーツ&カスタマイズ カスタマイズ事業部「エクストレイル マルチベッド」(確認日 2026-09-22)
- 日産モータースポーツ&カスタマイズ カスタマイズ事業部「NV200バネット マルチベッド」(確認日 2026-09-22)