公式ルール
ベッドキットで車検は通る?手で外せれば手続き不要、定員が変われば構造変更【2026年10月】|保安基準の座席・乗車定員と構造等変更検査
ベッドキットは付けた状態のまま保安基準で審査され、「車検対応」の表示は合格の根拠になりません。手で外せる取付けなら車検証の変更は不要で、ボルト固定でも長さ±3cm・幅±2cm・高さ±4cm、車両重量が普通車±100kg・小型車と軽±50kgの範囲なら不要です。座席を外して乗車定員が変わるときは、15日以内に構造等変更検査を受けます(手数料は普通車2,900円・小型車2,800円)。
ベッドキットを付けた車も車検は受けられます。車検ではベッドキットを付けた状態のまま保安基準で審査され、「車検対応」の表示は合格の根拠になりません。手で外せる取付けなら車検証の変更は不要で、ボルト固定でも長さ±3cm・幅±2cm・高さ±4cm、車両重量が普通自動車±100kg・小型自動車と軽自動車±50kgに収まれば不要です。
座席を外す・足すなどで乗車定員が変わるときだけは、15日以内に構造等変更検査を受けます。国土交通省の手数料一覧では、構造等変更検査は普通自動車2,900円・小型自動車2,800円です。
まず車検証の「普通/小型」の別と車両重量を見て、下の判断表で自分のベッドキットがどこに入るかを確かめてください。
ベッドキットを付けたまま車検に出すと、何を見られるか
自動車技術総合機構(車検の審査をする独立行政法人)は、後付け部品だけを取り出して審査することはせず、部品を付けた状態の自動車で審査すると書いています。「車検対応」の表示についても、その表示で保安基準に適合しているとは扱わないとしています。
ベッドキットで関わる保安基準の条文は次のとおりです。
| 条文 | 書かれていること(原文から) |
|---|---|
| 第20条 乗車装置 | 乗車人員が動揺、衝撃等により転落又は転倒することなく安全な乗車を確保できること |
| 第22条 座席 | 着席に必要な空間・向き・寸法の基準に合うこと。衝突時に乗車人員等からの荷重に耐える構造であること |
| 第22条の3 座席ベルト | 乗車定員10人未満の乗用車は、前向き座席に第二種座席ベルト(腰と上半身を止めるベルト)、それ以外の座席に第一種か第二種の座席ベルト |
| 第27条 物品積載装置 | 荷台その他の物品積載装置は、堅ろうで、安全、確実に物品を積載できること |
| 第53条 乗車定員 | 12歳以上の人数で表す。12歳以上1人は12歳未満1.5人に相当 |
細目告示(保安基準の細かい数値を決める国土交通省の告示)の第184条は、座席と座席の取付装置が「車体に確実に取り付けられていること」、スライドやリクライニングのある座席は全ての調整位置に保持できることを求めています。座席ベルトのない座席は、1人につき幅380mm以上・奥行400mm以上が要ります。
自動車技術総合機構 よくある質問(後付け自動車部品関係)Q1〜Q3 の基本データ更新日 2026年10月5日
| 発行元 | 独立行政法人 自動車技術総合機構 |
|---|---|
| 原文の URL | https://www.naltec.go.jp/faq/0004.html |
| 要点 | 後付け部品単体の基準適合性審査は行わず、部品を装着した状態の自動車で審査する。「車検対応」などの表示がある部品でも、自動車検査ではその表示によって保安基準に適合しているものとは扱わない。指定部品はボルトや接着剤などで装着しても記載事項の変更手続は不要だが、装着した自動車は保安基準に適合していなければならない |
| 原文の引用 | 後付け自動車部品単体での基準適合性審査を行うことは行っていません。なお、後付け自動車部品を装着した自動車については、当該部品が装着された状態で適合性審査を行っています。/自動車検査において「車検対応」の表示がある自動車部品が装着されていても、その表示により「道路運送車両の保安基準」に適合しているものとして取り扱うことはしていません。 |
| 施行・確認日 | 確認日 2026-10-05 |
出典:
- よくある質問(FAQ):後付け自動車部品関係|NALTEC 独立行政法人 自動車技術総合機構(確認日 2026-10-05)
車検証の変更が要るかは、取付方法と寸法・重さの数字で決まる
国土交通省の通達「自動車部品を装着した場合の構造等変更検査時等における取扱いについて」は、取付方法を3つに分けています。
| 取付方法 | 通達の定義 | 例 |
|---|---|---|
| 簡易な取付方法 | 手で容易に着脱できる取付方法 | 工具を使わず手で外せる |
| 固定的取付方法 | 簡易・恒久的のどちらでもない取付方法 | ボルト・ナットで車体に留める |
| 恒久的取付方法 | 溶接又はリベットで装着 | 溶接したフレーム |
通達の細部取扱いで「指定部品」として挙がっているのは、ルーフ・ラック、エア・スポイラ、オーディオ、ナビゲーションなどです。ベッドキットはこの一覧にありません。そのため、ボルトで固定するベッドキットは「指定外部品」として、寸法と重さの範囲で判断されます。
| ベッドキットの付け方と変化 | 車検証の長さ・幅・高さ、車両重量の変更 | 手続き |
|---|---|---|
| 手で容易に着脱できる | 当たらない | 不要(保安基準には適合させる) |
| ボルト固定・溶接で、長さ±3cm・幅±2cm・高さ±4cm以内、かつ車両重量が普通自動車±100kg・小型自動車と軽自動車±50kg以内 | 当たらない | 不要(保安基準には適合させる) |
| ボルト固定・溶接で、上の範囲のどれかを超える | 当たる | 構造等変更検査 |
| 座席を外す・足すなどで乗車定員が変わる | 乗車定員の変更 | 構造等変更検査(取付方法を問わない) |
通達は、ほかの記載事項(乗車定員など)が変わって構造等変更検査を命じる場合は、寸法と重さの範囲の扱いが及ばないとしています。継続検査(いわゆる車検)で寸法と車両重量を目で見て確かめる場合も、同じ範囲で扱うと書かれています。
試算: 車両重量2,000kgの普通自動車と1,400kgの小型自動車
車検証の車両重量が2,000kgの普通自動車に、重さ60kgのベッドキットをボルトで固定すると、2,060kgで差は60kgです。普通自動車の範囲(±100kg)に収まるので、車両重量の変更には当たりません。
同じ60kgのベッドキットを、車両重量1,400kgの小型自動車にボルトで固定すると、差の60kgは小型自動車の範囲(±50kg)を超えます。この場合は構造等変更検査を受けます。手で容易に外せる取付けなら、重さにかかわらず車両重量の変更には当たりません。普通自動車か小型自動車かは、車検証の「普通/小型」の別で確かめられます。
自動車部品を装着した場合の構造等変更検査時等における取扱いについて(依命通達)の取付方法と寸法・重量の範囲 の基本データ更新日 2026年10月5日
| 発行元 | 国土交通省 通達(自技第234号・自整第262号 平成7年11月16日。最終改正 平成27年6月11日付け国自技第67号・国自整第55号) |
|---|---|
| 原文の URL | https://www.mlit.go.jp/notice/noticedata/pdf/20210804/jidousha1-1.pdf |
| 要点 | 部品を「簡易な取付方法」(手で容易に着脱できる取付方法)で付けた場合は、長さ・幅・高さと車両重量について自動車検査証の記載事項の変更に当たらない。指定外部品(細部取扱いの別紙に無い部品)をボルト等の固定的取付方法や溶接・リベットの恒久的取付方法で付けた場合は、長さ±3cm・幅±2cm・高さ±4cm、車両重量は検査対象軽自動車・小型自動車±50kg、普通自動車・大型特殊自動車±100kgの範囲内なら変更に当たらない。ほかの記載事項に変更があり構造等変更検査を命じる場合はこの限りでない。継続検査で寸法・車両重量を視認で検査する場合も同じ扱い。部品を付けた状態で保安基準に適合していることが必要 |
| 原文の引用 | ①「簡易な取付方法」とは、手で容易に着脱できる取付方法をいう。/②「固定的取付方法」とは、簡易な取付方法又は恒久的取付方法以外の取付方法をいう。/③「恒久的取付方法」とは、溶接又はリベットで装着される取付方法をいう。/項目 範囲 長さ ±3cm 幅 ±2cm 高さ ±4cm/種別 範囲 検査対象軽自動車、小型自動車 ±50kg 普通自動車、大型特殊自動車 ±100kg |
| 施行・確認日 | 最終改正 平成27年6月11日(平成27年6月12日から適用)。確認日 2026-10-05 |
出典:
- 自動車部品を装着した場合の構造等変更検査時等における取扱いについて(依命通達)(国土交通省 PDF)(確認日 2026-10-05)
- 「自動車部品を装着した場合の構造等変更検査時等における取扱いについて(依命通達)」の細部取扱いについて(国土交通省 PDF)(確認日 2026-10-05)
座席を外すと乗車定員はどう変わるか
乗車定員は、運転者席・座席・座席に準ずる装置・立席の定員を足したものです(自動車技術総合機構の審査事務規程 7-123)。ベッドを広げるために2列目・3列目の座席を外すと、その座席の定員が数えられなくなり、乗車定員が変わります。審査事務規程が座席に準ずる装置として挙げる寝台は、患者輸送車・身体障害者輸送車・救急車の寝台だけです。
ベンチシートのように連続した座席の定員は、座席の幅から次の2つの方法で数え、大きい方を使えます。
- 座席の幅を40cmで割った整数
- 座席の幅から76cmを引いて40cmで割った整数に2を足した値
| 連続した座席の幅 | 幅÷40cm | (幅−76cm)÷40cm+2 | 座席定員 |
|---|---|---|---|
| 40cm以上76cm未満 | 1 | (使えない) | 1人 |
| 76cm以上116cm未満 | 1〜2 | 2 | 2人 |
| 116cm以上156cm未満 | 2〜3 | 3 | 3人 |
| 156cm以上196cm未満 | 3〜4 | 4 | 4人 |
試算: 幅120cmの2列目ベンチを外して、ベッドキットを置く
運転者席と助手席の2人に、幅120cmの2列目ベンチ(120÷40=3人)がある乗車定員5人の車で、2列目を外すと定員は2人になります。乗車定員は自動車検査証の記載事項で、変更は構造等変更検査を命じる事由に当たるので、外した日から15日以内に構造等変更検査を受けます。
12歳未満の子どもは1.5人で大人1人と数えます。大人2人・子ども3人(大人2人分)の家族は、乗車定員4人の車に乗れる計算です。
自動車技術総合機構 審査事務規程 7-123 乗車定員(座席幅からの定員の数え方)と 7-42 座席 の基本データ更新日 2026年10月5日
| 発行元 | 独立行政法人 自動車技術総合機構(審査事務規程 7-123 最終改正 第39次・7-42 最終改正 第74次) |
|---|---|
| 原文の URL | https://www.naltec.go.jp/publication/regulation/hbh5ss0000002mk7-att/gtg5d20000002lg6.pdf |
| 要点 | 乗車定員は運転者席・座席・座席に準ずる装置・立席の定員の総和。連続した座席の定員は座席の幅を40cmで割った整数値で、座席の幅から76cmを引いて40cmで割った整数値に2を足した値を用いることもできる(幼児専用車を除く)。座席に準ずる装置として扱う寝台は患者輸送車・身体障害者輸送車・救急車の寝台。7-42 は座席の向きの定義と、キャンピング車などを除き座席を横向きに設けないことを定める |
| 原文の引用 | ① 乗車定員は、運転者席、座席、座席に準ずる装置及び立席の定員の総和とする。この場合において、次に掲げるものは、座席に準ずる装置として取扱うものとする。ア 患者輸送車、身体障害者輸送車又は救急車に備えられた寝台/② 連続した座席の座席定員は、次によるものとする。ア 幼児専用車以外の自動車にあっては、当該座席の幅を 40cmで除して得た整数値とする。ただし、当該座席の幅から 76cmを引いた値を 40cmで除して得た整数値に 2を加えた値を用いることができる。 |
| 施行・確認日 | 7-123 は最終改正 第39次、7-42 は最終改正 第74次の閲覧用データ(審査事務規程 最終改正 令和8年7月30日 規程第15号の掲載ページから取得)。確認日 2026-10-05 |
出典:
- 審査事務規程 7-123、8-123 乗車定員(自動車技術総合機構 PDF)(確認日 2026-10-05)
- 審査事務規程 7-42、8-42 座席(自動車技術総合機構 PDF)(確認日 2026-10-05)
- 審査事務規程|独立行政法人 自動車技術総合機構(確認日 2026-10-05)
横向きに座れるベッドキットやソファは付けられるか
細目告示 第184条は、乗用車などの座席を横向きに設けてはならないと定めています。横向きとは、運行中に使う座席で、車の側方に向いていて角度のずれが左右10度以内のものです。この禁止から外れるのは、キャンピング車・患者輸送車・緊急自動車・車両総重量3.5トン超の貨物車などです。
この定義は「運行中に使用する座席」が対象です。ソファ形のベッドキットで走行中も横向きに座る使い方は、乗用車のままでは認められていない形です。横向きの座席を持てるキャンピング車(8ナンバー)になるには、就寝設備・水道・炊事設備などの構造要件を満たす必要があります。条件は 8ナンバーキャンピングカーの構造要件 にまとめています。
道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 第184条(座席)の寸法・向き・取付け の基本データ更新日 2026年10月5日
| 発行元 | 国土交通省告示(道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 平成14年国土交通省告示第619号) |
|---|---|
| 原文の URL | https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/S184.pdf |
| 要点 | 運転者以外の座席は1人につき幅380mm以上・奥行400mm以上(座席ベルト付きの座席などは保安基準第22条第2項ただし書きで対象外)。座席と座席の取付装置は車体に確実に取り付けられていること。スライド・リクライニング機構のある座席は全ての調整位置に保持できること。乗用車などの座席は横向きに設けてはならず、キャンピング車・患者輸送車・緊急自動車・車両総重量3.5t超の貨物車などは除かれる。横向き座席とは、運行中に使用する座席で、車両中心線に直交する鉛直面との角度が左右10度以内で側方を向くもの |
| 原文の引用 | 自動車の運転者以外の者の用に供する座席(略)は、1人につき、大きさが幅380mm以上、奥行400mm以上(略)であり、運行中に安全に着席できるものでなければならない。/座席及び当該座席の取付装置は、車体に確実に取り付けられていること。/自動車(乗車定員10人以上の自動車(立席を有するものに限る。)、幼児専用車、福祉タクシー車両、車両総重量3.5トンを超える貨物の運送の用に供する自動車、緊急自動車、患者輸送車、キャンピング車、大型特殊自動車、小型特殊自動車及び最高速度20km/h未満の自動車を除く。)に備える座席は、横向きに設けられたものでないこと。 |
| 施行・確認日 | 国土交通省掲載の 2022.10.7 版。確認日 2026-10-05 |
出典:
- 道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2022.10.7】第184条(座席)(国土交通省 PDF)(確認日 2026-10-05)
乗車定員を減らす・増やす手続きと費用は
座席を外して定員を減らすときも、座席を足して定員を増やすときも、手続きは構造等変更検査です。道路運送車両法 第67条は、車検証の記載事項に変更があった日から15日以内に変更記録を受けるよう定め、施行規則 第38条は乗車定員や長さ・幅・高さ、用途の変更を構造等変更検査を命じる事由にしています。
| 項目 | 内容(国土交通省の手続ページと手数料一覧から) |
|---|---|
| 受ける場所 | 使用の本拠の位置を管轄する運輸支局等(車を持ち込む) |
| 期限 | 変更があった日から15日以内(道路運送車両法 第67条) |
| 主な書類 | 申請書(OCR第2号様式)、自動車検査証、自動車検査票、点検整備記録簿、自賠責保険(共済)証明書、手数料納付書、自動車重量税納付書 |
| 検査手数料(普通自動車) | 2,900円(機構2,300円・国600円) |
| 検査手数料(小型自動車) | 2,800円(機構2,200円・国600円) |
手数料一覧表は令和8年4月1日現在のもので、検査対象軽自動車の欄はありません。軽自動車の検査事務は軽自動車検査協会が行います(道路運送車両法 第74条の4)。座席を足すときは、足した座席に保安基準 第22条の3の座席ベルトと、細目告示 第184条の確実な取付けが要ります。
構造等変更の手続(国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト)と構造等変更検査の手数料 の基本データ更新日 2026年10月5日
| 発行元 | 国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト |
|---|---|
| 原文の URL | https://www.jidoushatouroku-portal.mlit.go.jp/jidousha/kensatoroku/about/inspect/structural-change/index.html |
| 要点 | 長さ・幅・高さ・乗車定員・最大積載量・車体の形状・用途などに変更を生ずる改造をしたときは、使用の本拠の位置を管轄する運輸支局等に自動車を提示して構造等変更検査を受ける。必要書類は申請書(OCR第2号様式)・自動車検査証・自動車検査票・点検整備記録簿・自賠責保険(共済)証明書・手数料納付書・自動車重量税納付書など。軽微な変更(寸法と車両重量が一定範囲内、または指定部品を溶接・リベット以外で装着)は手続き不要だが、保安基準への適合はユーザーの責任で管理する。構造等変更検査の手数料は普通自動車2,900円(機構2,300円・国600円)、小型自動車2,800円(機構2,200円・国600円) |
| 原文の引用 | 登録を受けている自動車について、車両の長さ、幅、高さ、乗車定員、最大積載量、車体の形状、原動機の型式、燃料の種類、用途、等に変更を生ずるような改造をしたときは、使用者は使用の本拠の位置を管轄する運輸支局等に自動車を提示して構造等変更検査を受けなければなりません。/2,900 2,300 600 普通自動車 構造等変更検査 2,800 2,200 600 小型自動車 |
| 施行・確認日 | 手数料は令和8年4月1日現在の一覧表。確認日 2026-10-05 |
出典:
- 構造等変更の手続|自動車検査登録総合ポータルサイト|国土交通省(確認日 2026-10-05)
- 登録・検査手数料一覧表(令和8年4月1日現在・国土交通省 PDF)(確認日 2026-10-05)
道路運送車両法 第67条と同法施行規則 第35条の3・第38条第8項(乗車定員の変更と構造等変更検査) の基本データ更新日 2026年10月5日
| 発行元 | 法律(道路運送車両法 昭和26年法律第185号)・省令(道路運送車両法施行規則 昭和26年運輸省令第74号) |
|---|---|
| 原文の URL | https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185 |
| 要点 | 自動車の使用者は、自動車検査証記録事項に変更があったときは、その事由があった日から15日以内に変更記録を受けなければならない(法第67条第1項)。乗車定員又は最大積載量、長さ・幅・高さ、車体の形状、用途は自動車検査証の記載事項(施行規則第35条の3)で、これらの変更は構造等変更検査を命じる事由(施行規則第38条第8項) |
| 原文の引用 | 自動車の使用者は、自動車検査証記録事項について変更があつたときは、その事由があつた日から十五日以内に、当該変更について、国土交通大臣が行う自動車検査証の変更記録を受けなければならない。/法第六十七条第三項の国土交通省令で定める事由は、次に掲げる事項に係る変更とする。(略)二 自動車の長さ、幅又は高さ 三 車体の形状(略)七 用途(略)九 乗車定員又は最大積載量 |
| 施行・確認日 | e-Gov 法令 API で取得した現行版。確認日 2026-10-05 |
出典:
- 道路運送車両法(e-Gov法令検索)(確認日 2026-10-05)
- 道路運送車両法施行規則(e-Gov法令検索)(確認日 2026-10-05)
車検証の用途が「貨物」の車で座席を増やすときの落とし穴は
国土交通省の用途区分通達では、貨物自動車等であるためには、荷室(物品積載設備)を最大に使ったときの床面積が1㎡(軽自動車は0.6㎡)以上あることが要ります。さらに、座席(乗車設備)を最大に使ったときに残る荷室の床面積が、座席の床面積より大きいことが条件です。
座席を足して乗車定員を増やすと、座席の床面積が増え、荷室の床面積が減ります。荷室が座席より狭くなると貨物自動車等の条件から外れ、用途が変わります。用途の変更も構造等変更検査の事由です。
自動車の用途等の区分について(依命通達)3 貨物自動車等の床面積の条件 の基本データ更新日 2026年10月5日
| 発行元 | 国土交通省 自動車局長通達(自車第452号 昭和35年9月6日。掲載版の改正履歴は国自技第49号 平成13年4月6日まで) |
|---|---|
| 原文の URL | https://www.mlit.go.jp/jidosha/kensatoroku/kensa/kns07_1.htm |
| 要点 | 貨物自動車等は、物品積載設備を最大に利用した場合の物品積載設備の床面積が1㎡(軽自動車は0.6㎡)以上あり、乗車設備を最大に利用した場合に残された物品積載設備の床面積が乗車設備の床面積より大きいことなどが条件。乗車設備と物品積載設備の間には隔壁又は保護仕切等が要る(最大積載量500kg以下で座席の背あてにより保護される構造などを除く) |
| 原文の引用 | 自動車の物品積載設備(注1)を最大に利用した場合において物品積載設備の床面積(注2)が1m 2 (軽自動車にあっては、0.6m 2 、二輪の自動車でけん引される被けん引自動車にあっては、0.2m 2 )以上あること。/自動車の乗車設備(注3)を最大に利用した場合において、残された物品積載設備の床面積が、この場合の乗車設備の床面積(注4)より大きいこと。 |
| 施行・確認日 | 国土交通省「自動車検査・登録ガイド」掲載版。確認日 2026-10-05 |
出典:
- 自動車の用途等の区分について(依命通達)|自動車検査・登録ガイド(国土交通省)(確認日 2026-10-05)
この記事で決めなくてよい人は
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座席・乗車定員・構造等変更の原文(記録)
条文・通達・審査事務規程の原文を、発行元と原文の URL つきで記録にしました。原文が変われば記録を直します。
| 公式ルール | 発行元 | 要点 | 原文の URL | 施行・確認日 |
|---|---|---|---|---|
| 自動車部品を装着した場合の構造等変更検査時等における取扱いについて(依命通達)の取付方法と寸法・重量の範囲 | 国土交通省 通達(自技第234号・自整第262号 平成7年11月16日。最終改正 平成27年6月11日付け国自技第67号・国自整第55号) | 部品を「簡易な取付方法」(手で容易に着脱できる取付方法)で付けた場合は、長さ・幅・高さと車両重量について自動車検査証の記載事項の変更に当たらない。指定外部品(細部取扱いの別紙に無い部品)をボルト等の固定的取付方法や溶接・リベットの恒久的取付方法で付けた場合は、長さ±3cm・幅±2cm・高さ±4cm、車両重量は検査対象軽自動車・小型自動車±50kg、普通自動車・大型特殊自動車±100kgの範囲内なら変更に当たらない。ほかの記載事項に変更があり構造等変更検査を命じる場合はこの限りでない。継続検査で寸法・車両重量を視認で検査する場合も同じ扱い。部品を付けた状態で保安基準に適合していることが必要 | https://www.mlit.go.jp/notice/noticedata/pdf/20210804/jidousha1-1.pdf | 最終改正 平成27年6月11日(平成27年6月12日から適用)。確認日 2026-10-05 |
| 構造等変更の手続(国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト)と構造等変更検査の手数料 | 国土交通省 自動車検査登録総合ポータルサイト | 長さ・幅・高さ・乗車定員・最大積載量・車体の形状・用途などに変更を生ずる改造をしたときは、使用の本拠の位置を管轄する運輸支局等に自動車を提示して構造等変更検査を受ける。必要書類は申請書(OCR第2号様式)・自動車検査証・自動車検査票・点検整備記録簿・自賠責保険(共済)証明書・手数料納付書・自動車重量税納付書など。軽微な変更(寸法と車両重量が一定範囲内、または指定部品を溶接・リベット以外で装着)は手続き不要だが、保安基準への適合はユーザーの責任で管理する。構造等変更検査の手数料は普通自動車2,900円(機構2,300円・国600円)、小型自動車2,800円(機構2,200円・国600円) | https://www.jidoushatouroku-portal.mlit.go.jp/jidousha/kensatoroku/about/inspect/structural-change/index.html | 手数料は令和8年4月1日現在の一覧表。確認日 2026-10-05 |
| 道路運送車両法 第67条と同法施行規則 第35条の3・第38条第8項(乗車定員の変更と構造等変更検査) | 法律(道路運送車両法 昭和26年法律第185号)・省令(道路運送車両法施行規則 昭和26年運輸省令第74号) | 自動車の使用者は、自動車検査証記録事項に変更があったときは、その事由があった日から15日以内に変更記録を受けなければならない(法第67条第1項)。乗車定員又は最大積載量、長さ・幅・高さ、車体の形状、用途は自動車検査証の記載事項(施行規則第35条の3)で、これらの変更は構造等変更検査を命じる事由(施行規則第38条第8項) | https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185 | e-Gov 法令 API で取得した現行版。確認日 2026-10-05 |
| 道路運送車両の保安基準 第20条(乗車装置)・第22条(座席)・第22条の3(座席ベルト)・第27条(物品積載装置)・第53条(乗車定員) | 省令(道路運送車両の保安基準 昭和26年運輸省令第67号) | 乗車装置は乗車人員が動揺・衝撃等で転落・転倒することなく安全な乗車を確保できること(第20条)。座席は着席に必要な空間・向き・寸法の基準に適合し、衝突時の荷重に耐える構造であること(第22条。座席ベルト付きの座席は寸法の基準の対象外)。前向き座席などには座席ベルトを備える(第22条の3)。荷台その他の物品積載装置は堅ろうで安全・確実に物品を積載できること(第27条)。乗車定員は12歳以上の者の数で表し、12歳以上1人は12歳未満1.5人に相当する(第53条) | https://laws.e-gov.go.jp/law/326M50000800067 | e-Gov 法令 API で取得した現行版。確認日 2026-10-05 |
| 道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 第184条(座席)の寸法・向き・取付け | 国土交通省告示(道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 平成14年国土交通省告示第619号) | 運転者以外の座席は1人につき幅380mm以上・奥行400mm以上(座席ベルト付きの座席などは保安基準第22条第2項ただし書きで対象外)。座席と座席の取付装置は車体に確実に取り付けられていること。スライド・リクライニング機構のある座席は全ての調整位置に保持できること。乗用車などの座席は横向きに設けてはならず、キャンピング車・患者輸送車・緊急自動車・車両総重量3.5t超の貨物車などは除かれる。横向き座席とは、運行中に使用する座席で、車両中心線に直交する鉛直面との角度が左右10度以内で側方を向くもの | https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/S184.pdf | 国土交通省掲載の 2022.10.7 版。確認日 2026-10-05 |
| 自動車技術総合機構 審査事務規程 7-123 乗車定員(座席幅からの定員の数え方)と 7-42 座席 | 独立行政法人 自動車技術総合機構(審査事務規程 7-123 最終改正 第39次・7-42 最終改正 第74次) | 乗車定員は運転者席・座席・座席に準ずる装置・立席の定員の総和。連続した座席の定員は座席の幅を40cmで割った整数値で、座席の幅から76cmを引いて40cmで割った整数値に2を足した値を用いることもできる(幼児専用車を除く)。座席に準ずる装置として扱う寝台は患者輸送車・身体障害者輸送車・救急車の寝台。7-42 は座席の向きの定義と、キャンピング車などを除き座席を横向きに設けないことを定める | https://www.naltec.go.jp/publication/regulation/hbh5ss0000002mk7-att/gtg5d20000002lg6.pdf | 7-123 は最終改正 第39次、7-42 は最終改正 第74次の閲覧用データ(審査事務規程 最終改正 令和8年7月30日 規程第15号の掲載ページから取得)。確認日 2026-10-05 |
| 自動車技術総合機構 よくある質問(後付け自動車部品関係)Q1〜Q3 | 独立行政法人 自動車技術総合機構 | 後付け部品単体の基準適合性審査は行わず、部品を装着した状態の自動車で審査する。「車検対応」などの表示がある部品でも、自動車検査ではその表示によって保安基準に適合しているものとは扱わない。指定部品はボルトや接着剤などで装着しても記載事項の変更手続は不要だが、装着した自動車は保安基準に適合していなければならない | https://www.naltec.go.jp/faq/0004.html | 確認日 2026-10-05 |
| 自動車の用途等の区分について(依命通達)3 貨物自動車等の床面積の条件 | 国土交通省 自動車局長通達(自車第452号 昭和35年9月6日。掲載版の改正履歴は国自技第49号 平成13年4月6日まで) | 貨物自動車等は、物品積載設備を最大に利用した場合の物品積載設備の床面積が1㎡(軽自動車は0.6㎡)以上あり、乗車設備を最大に利用した場合に残された物品積載設備の床面積が乗車設備の床面積より大きいことなどが条件。乗車設備と物品積載設備の間には隔壁又は保護仕切等が要る(最大積載量500kg以下で座席の背あてにより保護される構造などを除く) | https://www.mlit.go.jp/jidosha/kensatoroku/kensa/kns07_1.htm | 国土交通省「自動車検査・登録ガイド」掲載版。確認日 2026-10-05 |
8 件・最終更新 2026年10月5日
出典
- よくある質問(FAQ):後付け自動車部品関係|NALTEC 独立行政法人 自動車技術総合機構(確認日 2026-10-05)
- 自動車部品を装着した場合の構造等変更検査時等における取扱いについて(依命通達)(国土交通省 PDF)(確認日 2026-10-05)
- 「自動車部品を装着した場合の構造等変更検査時等における取扱いについて(依命通達)」の細部取扱いについて(国土交通省 PDF)(確認日 2026-10-05)
- 構造等変更の手続|自動車検査登録総合ポータルサイト|国土交通省(確認日 2026-10-05)
- 登録・検査手数料一覧表(令和8年4月1日現在・国土交通省 PDF)(確認日 2026-10-05)
- 道路運送車両の保安基準(e-Gov法令検索)(確認日 2026-10-05)
- 道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2022.10.7】第184条(座席)(国土交通省 PDF)(確認日 2026-10-05)
- 道路運送車両法(e-Gov法令検索)(確認日 2026-10-05)
- 道路運送車両法施行規則(e-Gov法令検索)(確認日 2026-10-05)
- 審査事務規程 7-123、8-123 乗車定員(自動車技術総合機構 PDF)(確認日 2026-10-05)
- 審査事務規程 7-42、8-42 座席(自動車技術総合機構 PDF)(確認日 2026-10-05)
- 審査事務規程|独立行政法人 自動車技術総合機構(確認日 2026-10-05)
- 自動車の用途等の区分について(依命通達)|自動車検査・登録ガイド(国土交通省)(確認日 2026-10-05)
よくある質問
ベッドキットを付けたまま車検に出せますか?
出せます。自動車技術総合機構は、後付け部品を付けた自動車を、部品を付けた状態で保安基準に合うか審査します。手で容易に着脱できる取付けなら、車検証の長さ・幅・高さと車両重量の変更には当たりません。ボルトなどで固定していても、長さ±3cm・幅±2cm・高さ±4cm、車両重量が普通自動車±100kg・小型自動車と軽自動車±50kgの範囲に収まれば変更に当たりません。
「車検対応」と書かれたベッドキットなら車検に通りますか?
表示だけでは決まりません。自動車技術総合機構は、「車検対応」の表示がある部品が付いていても、その表示によって保安基準に適合しているものとしては扱わないと書いています。付けた状態の車で、座席の取付けや乗車定員などが基準に合うかで判断されます。
キャンピングカーや車中泊仕様で乗車定員を減らす・増やすにはどうすればよいですか?
座席を外したり足したりして乗車定員が変わったら、その日から15日以内に、使用の本拠の位置を管轄する運輸支局等へ車を持ち込んで構造等変更検査を受けます。検査手数料は普通自動車2,900円、小型自動車2,800円(令和8年4月1日現在)で、ほかに自動車重量税などがかかります。定員は座席の幅から数え、連続した座席は幅を40cmで割った整数か、幅から76cmを引いて40cmで割った整数に2を足した値です。
ハイエースのバンにベッドキットを付けても車検は通りますか?
判断の手順はほかの車と同じで、取付方法・寸法・車両重量の範囲と、座席を外していないかで決まります。車検証の用途が「貨物」の車で座席を増やす場合は、座席を最大に使ったときに残る荷室の床面積が座席の床面積より大きいことなど、貨物自動車の条件も満たす必要があります。
この記事の更新
- 2026年10月5日初版。自動車技術総合機構の後付け部品 FAQ、国土交通省の自動車部品装着の依命通達と細部取扱い(指定部品の一覧)、構造等変更の手続のページと手数料一覧表(令和8年4月1日現在)、保安基準 第20条・第22条・第22条の3・第27条・第53条、細目告示 第184条、道路運送車両法 第67条と施行規則 第35条の3・第38条、審査事務規程 7-123・7-42、用途区分通達の貨物自動車等の条件を 2026-10-05 に開いて掲載
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